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【徹底解説】「全世界株式はおすすめしない」と言われる5つの理由【デメリット】

悩み人
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全世界株式(オールカントリー)が気になる。メリット、デメリットを教えて欲しい

本記事では、「全世界株式(オールカントリー)」をテーマにメリット、デメリットを解説します。

全世界株式は高い分散性から多くの投資家から評価を得ています。

「積立NISAにおすすめ投資商品」とも言われており、全世界株式を検討している方も少なくないでしょう。

但し、全世界株式には魅力だけでなく注意するべきデメリットが存在。

このため、投資を検討されている方に向けてメリットだけでなくデメリットを深堀りします。

投資を始める前に正しく理解しておきましょう。

本記事の結論

①全世界株式は約3,000社、世界47カ国に分散投資が可能

②格安な手数料で運用できる

③不確実な未来に対応できる素晴らしい投資商品

④但し、パフォーマンス、為替リスクには課題あり

⑤正しくデメリットを理解した上で投資をしよう

「全世界株式(オールカントリ)」3つのメリット

まずは、全世界株式のメリットについて解説します。

順番に解説します。

メリット①カントリーリスクに対応できる

全世界株式の魅力はカントリーリスクに対応できる点と言えるでしょう。

先進国「23カ国」、新興国「24カ国」へ時価総額に応じて投資

現状、先進国のパフォーマンスが高い傾向にありますが、今後新興国が好調になることも考えられます。

長期投資において、すべてのシーンに対応できるのは全世界株式の強みです。

メリット②約3,000社に分散投資

全世界株式の組入銘柄数は「約3,000社」です。

このため、特定の企業が業績不振を発表しても株価に対する影響を抑えることができます。

インデックス投資は「市場の平均点を取れる」と言われており、経済成長の恩恵を受けることが可能

また、時価総額に応じて自動でリバランスを行ってくれるため、投資家がメンテナンスをする必要がありません。

メリット③格安な手数料

全世界株式の手数料は格安です。

POINT

eMAXIS Slim全世界株式の手数料は「年0.1144%」

仮に100万円を投資した場合でも年間1,144円の手数料

投資家自身が「3,000社に分散投資+リバランス」するのは困難です。

低コストでカントリーリスクに対応できるのは強みと言えるでしょう。

但し、こんな素晴らしい投資商品でも理解するべきデメリットがあります。

「全世界株式(オールカントリー)はおすすめしない」と言われる5つの理由

全世界株式の弱点とも言われるデメリットは以下の通りです。

順番に解説します。

デメリット①パフォーマンスはS&P500に劣る

結論、過去のパフォーマンスは「S&P500」が優秀な結果となっています。

2011年以降のS&P500と全世界株式のパフォーマンス比較

2012年以降S&P500が高いパフォーマンスを挙げています。

過去の年間収益率比較は以下の通り

年度 全世界株式 S&P500
2012年 29.6% 27.0%
2013年 49.2% 60.4%
2014年 21.1% 31.7%
2015年 -2.2% 0.9%
2016年 2.9% 6.1%
2017年 20.3% 17.5%
2018年 -7.5% ‐7.7%
2019年 26.8% 30.5%
2020年 9.0% 10.3%
2021年 32.7% 44.5%
2022年 2.1% 6.0%
過去11年の年間収益率

S&P500:8勝

全世界株式:3勝

このため、過去のパフォーマンスを元に投資をする方には全世界株式はおすすめできません。

但し、「これからの20年はどういった市況になるか?」は誰にも分からないため、あくまで過去の情報として取り扱いをしましょう。

デメリット②手数料は若干割高

全世界株式の手数料は低コストですが、一部のインデックスファンドと比較すると若干割高です。

SBI証券Vシリーズ」を例にとると以下の通りです。

信託報酬率
全世界株式 0.1438%
全米株式 0.0938%
S&P500 0.0938%

このため、「手数料にこだわる」という方には全米株式、S&P500がおすすめです。

但し、僅かな違いであり気にする手数料ではありません。

POINT

100万投資をしても手数料は年間500円程度の違い

デメリット③米国企業の影響を大きく受ける

全世界株式の組入「62.0%」はアメリカです。
※2022年9月時点

全体の約6割がアメリカであるため、米国市場の影響を大きく受けることになります。

「アメリカが風邪をひくと日本も風邪をひく」という言葉があるように、今や米国市場の影響は世界に波及。

このため、「シンプルに手数料が安い全米株式またはS&P500へ投資をする」というのも検討してみましょう。

デメリット④組入銘柄数が多い=リスク分散ではない

全世界株式の組入銘柄数は「約3,000社」です。

このため、「投資国を分散させることで守りに強くなる」と考える方も少なくありません。

投資国を分散させたところで暴落に強いポートフォリオを作ることはできない

以下、2020年コロナショック時のチャート

S&P500、全世界株式どちらも大きく暴落しています。

守りに強いポートフォリオを作りたい場合

  • 債券
  • 不動産
  • 原油

など、株式とは異なる動きをする投資商品を保有する必要があります。

このため、「全世界株式=守りに強い」というわけではない点は理解しておきましょう。

詳細は以下理想的なアセットアロケーションにて解説しています。

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デメリット⑤為替の影響を受ける

全世界株式への投資は為替の影響を受ける点は注意が必要です。

以下、米ドル/円の10年チャート

  • 2012年:75.570円
  • 2022年:151.942円

過去10年で見ても大きなボラティリティとなっています。

このため、「為替により想定より含み益が減少する」ということも十分考えられます。

但し、全世界株式だけでなく外国株式を購入する際のすべてに共通する課題です。

日本で生活する以上、日本円を利用する必要があるため一部国内株式への投資も検討してみましょう。

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「全世界株式(オールカントリー)」購入検討者の3つの質問

全世界株式を購入検討している方の質問をまとめました。

Q1.全世界株式はどの銘柄を購入するべきか?

A.「SBI全世界株式インデックス・ファンド」または「eMAXIS Slimシリーズ」

全世界株式には多数の取り扱い銘柄があります。

このため、手数料比較一覧を作成しました。(2023年3月時点)

信託報酬
VT(ETF) 0.07%
SBI全世界株式インデックス・ファンド 0.1102%
eMAXIS Slim全世界株式 0.1144%
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) 0.1144%
eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型) 0.1144%
ニッセイ世界株式ファンド 0.1144%
たわらノーロード全世界株式 0.132%
SBI・V・全世界株式インデックス・ファンド 0.1438%
楽天・全世界株式インデックス・ファンド 0.212%

投資信託では、「SBI全世界株式インデックス・ファンド」または「eMAXIS Slimシリーズ」が優位な状況です。

このため、月5万円までであれば投資信託をクレカ積立してポイント還元を受けるのが最適解と言えます。

また、米国ETFの場合バンガード社が提供する「VT」へ投資を行いましょう。

信託報酬「0.07%/年」と格安な運用が可能です。

現在、顧客獲得を目的に「米国ETFの買付手数料無料キャンペーン」が行われています。

楽天証券 SBI証券 マネックス証券
無料 無料 無料

結論、大手ネット証券すべて無料買付に対応しています。

Q2.全世界株式はいつ買うべきか?

A.全世界株式に限らず、インデックスファンドの買い時はない

投資家の中には、暴落のタイミングを待ってまとまった資金を投入する方も存在。

但し、相場の未来は不確実であり誰にも分かりません。

長期目線で世界経済の上昇に投資をするため、常に今が買い時と言えます。

このため、まとまった資金を1回で投資するのではなく、時間分散を図りながらドルコスト平均にて積立するようにしましょう。

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Q3.全世界株式の平均利回りは?

A.過去30年の歴史では「平均利回り8.3%」

2023年3月末時点の利回り推移

株価指数 (myindex.jp)より引用

  1. 1年:5.6%/年
  2. 5年:14.0%/年
  3. 10年:12.8%/年
  4. 20年:9.6%/年
  5. 30年:8.3%/年

短期でのパフォーマンスは変動が大きいため、20年~30年の利回りが参考になるでしょう。

過去30年の歴史では「平均利回り8.3%」と高いパフォーマンスを挙げています。

但し、あくまで過去30年の歴史でありこれからの未来も同じ利回りが保証されるということではありません。

将来の資産をシミュレーションする方は「年5%前後」で試算をおすすめします。

米国株投資をサポートする投資アプリを活用しよう

米国株に魅力があるも「情報収集に苦労する」という方も少なくないでしょう。

そんな方におすすめなのが、投資アプリ「mooomoo」の活用です。

米国株の情報収集をしたい投資家必見

「moomoo」は、2022年10月27日誕生した新しい次世代型金融情報アプリ。

日本での知名度は高くありませんが、世界では1,900万人以上のユーザーがmoomooのアプリを利用しています。

革新的なサービスとして世界の投資家に認められているツールです。

moomooは日本株はもちろん、米国株のリアルタイム表示に対応。

企業分析に強く、売上、決算報告などアプリを通して細かくチェックすることができます。

ETFの長期チャート、注文約定分析にも対応。

VTの分析にも利用してみよう

無料で利用できるツールであるため、気軽に使用感をチェックしてみましょう。

「moomoo」を無料でダウンロード
※IDを取得すればすぐに利用できます

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「全世界株式はおすすめしない」と言われる5つの理由【まとめ】

本記事では、「全世界株式(オールカントリ)」をテーマにメリットだけでなく、理解するべきデメリットを解説しました。

全世界株式デメリット

全世界株式は低コストで幅広く運用できる素晴らしい投資商品です。

但し、パフォーマンスや為替の影響については注意をしましょう。

また、日本在住の方は自国通貨の保有比率にも意識をし、国内株式への投資も検討することをおすすめします。

全世界株式を実際に購入する方は、「SBI全世界株式インデックス・ファンド」または「eMAXIS Slimシリーズ」が優位。

または、バンガード社が提供するETF「VT」へ投資を行いましょう。

ETFの場合、大手ネット証券すべて買付手数料無料です。

以上、「全世界株式はおすすめしない」デメリットまとめでした。

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