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【評価】「eMAXIS Slimバランス8資産均等型」がダメな5つ理由│分散性は最強?

悩み人
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「eMAXIS Slimバランス8資産均等型」が気になる。メリット、デメリットを教えて欲しい

本記事では、「eMAXIS Slimバランス8資産均等型」をテーマにメリット、デメリットを評価していきます。

8資産均等型は、株式、REIT、債券に分散投資ができるバランスファンドです。

低コストで運用できる商品であるも、投資家の中には「長期投資にはダメ」、「頭の悪い分散」などと酷評されています。

このため、「投資をするのは辞めたほうがいいのかな?」と悩んでいる方も少なくありません。

そこで、本記事ではメリットだけでなく8資産均等型のデメリットについても深堀りしていきます。

本記事の結論まとめ

①8資産均等型は複数の金融商品、投資国に分散投資が可能

②信託報酬は0.154%と格安

③金融商品の好不調に対応できるのが強み

④但し、時価総額で見るとバランスは悪い

⑤複数の投資商品を購入する事も検討してみよう

「eMAXIS Slimバランス8資産均等型」とは?

まずは、eMAXIS Slimバランス8資産均等型の基本をチェックしましょう。

8資産均等型とは?

日本を含む世界各国の株式、債券及び不動産に分散投資をするバランスファンドです。

投資対象は以下8種類

  1. 株式:国内、先進国、新興国
  2. 債券:国内、先進国、新興国
  3. 不動産:国内、先進国

各投資国、金融商品別に12.5%ずつ均等投資が行われます。

投資比率は「株式37.5%、債券37.5%、不動産25%」の比率であり、安全資産である債券が組み込まれているのが特徴です。

このため、1本の投資商品でアセットアロケーションを組みたい投資家におすすめの投資商品と言えます。

以下で本ファンドの詳細を解説します。

①組入上位10通貨

eMAXIS Slimバランス8資産均等型の組入上位10通貨をチェックしましょう。
※2022年2月末時点

1 日本円 37.8%
2 米ドル 26.2%
3 ユーロ 6.5%
4 香港ドル 2.9%
5 英ポンド 2.0%
6 中国元 2.0%
7 台湾ドル 1.9%
8 ブラジルレアル 1.6%
9 メキシコペソ 1.5%
10 南アフリカランド 1.5%

日本円を中心に世界各国の通貨に分散投資されています。

ざっくり「日本4、世界6」の割合と覚えておきましょう。

②純資産額

2022年2月末時点純資産額は「1,312億円」です。

潤沢な純資産額がある事から、現時点で早期償還の心配はないと言えるでしょう。

以下の通り、純資産額も増加傾向です。

③eMAXIS Slimバランス8資産均等型の評価

eMAXIS Slimバランス8資産均等型はメリット、デメリットがあり、評価が分かれるバランスファンドです。

投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2021では14位という評価をされています。

日本は6,000本以上の投資信託があると言われている中、高い評価を受けているのが見て取れます。

続いて、8資産均等型のメリットをチェックしましょう。

「eMAXIS Slimバランス8資産均等型」5つのメリット(最強の理由)

eMAXIS Slimバランス8資産均等型のメリットは以下の通りです。

順番に解説します。

メリット①低コストで運用可能

eMAXIS Slimバランス8資産均等型の手数料は「0.154%/ 年」と低コストで運用可能です。

三菱UFJ銀行が提供する「eMAXIS Slimシリーズ」は格安の信託報酬が特徴であり、コスト低減にも積極的。

また、ファンド純資産総額に応じて信託報酬が値下げされています。

ファンドの純資産総額に応じて 信託報酬率
500億円未満の部分 0.1540%
500億円以上
1,000億円未満の部分
0.1485%
1,000億円以上の部分 0.1430%

8資産均等型に限らず、「eMAXIS Slimシリーズ」を活用する事が現状の最適解と言えるでしょう。

メリット②ポートフォリオの分散性が高い

8資産均等型は分散性が高い投資商品です。

  1. 株式:国内、先進国、新興国
  2. 債券:国内、先進国、新興国
  3. 不動産:国内、先進国

金融商品だけでなく、投資国も幅広く分散されています。

不動産は、株式同様ボラティリティが高いためリスク資産として考えた方が良いでしょう。

上記を加味すると、「リスク資産7、安全資産3」とバランス良くアセットアロケーションが組まれているのが強みと言えます。

自動アセットアロケーションとして投資初心者から人気の「ロボアドバイザー」の場合、「信託報酬+1%」と高額の手数料が必要です。

その点、8資産均等型「0.154%/ 年」格安で運用できるのはメリット。

ロバアドバイザーを推奨する記事が量産されていますが、手数料には注意しましょう。

(参考)「ロボアドバイザー」おすすめしない5つのデメリット

メリット③すべてのシーンに対応できる

eMAXIS Slimバランス8資産均等型はすべてのシーン対応できるのが強みです。

金曜商品には毎年好不調が発生します。

以下、2012年~2021年の資産クラス別リターン

モーニングスター INDEXサイト

2012年は「国内REIT」がNO.1のパフォーマンスとなるも、2017年には最悪のリターンとなっています。

2013年NO.1のパフォーマンスである「国内株式」は2016年は最下位。

このため、資産クラスに応じて好不調がある点は理解しておく事が大切です。

すべてのシーンに対応できる点は、8資産均等型の強みと言えます。

メリット④自動でリバランス

ポートフォリオを自身で組む場合、定期にリバランスする必要があります。

金融商品に応じて好不調があるため、1年に1回程度調整をしなければバランスの良いポートフォリオにはなりません。

但し、投資家本人がリバランスを行うのは大変です。

この点、8資産均等型はファンド側で自動リバランスを行ってくれるため、投資家は何もすることが無いのはメリットです。

メリット⑤純資産が右肩上がり

投資信託を見る上で、純資産額もチェックする事が大切です。

純資産額が少ないファンドは、指数に連動した売買ができず早期償還となるリスクがあります。

この点、eMAXIS Slimバランス8資産均等型の純資産額は右肩上がりと好調。

早期償還の心配がない点は強みと言えます。

「eMAXIS Slimバランス8資産均等型」5つのデメリット(ダメな理由)

eMAXIS Slimバランス8資産均等型はメリットばかりでなく、デメリットも存在します。

順番に解説します。

デメリット①パフォーマンスは株式に劣る

MAXIS Slimバランス8資産均等型のパフォーマンスには注意しましょう。

特に安全資産である債券が組み込まれているため、株式100%と比較するとパフォーマンスは大きく劣ります。

以下、2012年~2021年S&P500との騰落率比較

8資産均等 S&P500
2012年 26.4% 27.0%
2013年 28.2% 60.4%
2014年 18.4% 31.7%
2015年 -3.0% 0.9%
2016年 3.5% 6.1%
2017年 7.8% 17.5%
2018年 ‐6.7% ‐7.7%
2019年 16.3% 30.5%
2020年 1.0% 10.3%
2021年 15.3% 19.4%

2018年を除いて、すべての年でS&P500にパフォーマンスが劣る結果です。

また、REITや新興国株式の組み入れもあるため守りの面でも課題が残ります。

デメリット②コロナショック後の株価戻りは緩やか

あくまで過去の事例ですが、コロナショック時のチャートも確認しておきましょう。

MAXIS Slimバランス8資産均等型は株価の戻りに課題が残ります。

MAXIS Slimバランス8資産均等型:「約10ヵ月」

S&P500:「約6ヵ月」

要因は、不動産及び新興国株式による影響で株価の戻りに時間が掛かっています。

但し、安全資産である債券の組み入れがあるため、コロナショックの影響は「約26%」とアセットアロケーションの効果がしっかりと出ている点は魅力です。

デメリット③市場規模が異なる投資商品に均等投資されている

8資産均等型は、8つの資産に12.5%ずつ投資されています。

バランスが良いポートフォリオに見えますが、時価総額が大きく異なる点は注意が必要です。

【時価総額】

  • 国内株式:約729兆円
  • 国内リート:約15.5兆円

国内だけで見ても時価総額に大きな違いがあります。

それにも関わらず、12.5%ずつ均等投資がされてしまうため時価総額で見た場合バランスの悪いポートフォリオと言えるでしょう。

特に、時価総額が小さい資産クラスの場合、市況に応じて値動きが大きくなる点は注意が必要です。

デメリット④安全資産は実質25%

8資産均等型の資産クラスをもう1度チェックしましょう。

  • 株式:国内、先進国、新興国
  • 債券:国内、先進国、新興国
  • 不動産:国内、先進国

不動産REIT指数は、株式同様値動きが激しいため安全資産は「債券」のみとなります。

注意するべきポイントとして、「新興国債券」は安全資産とは言えないという点です。

デフォルトリスクはもちろん、為替リスクもあるため債券であるもボラティリティは高めの投資商品です。

このため、本当に安全資産と呼べるのは「国内債券」、「先進国債券」の25%のみと言えます。

アセットアロケーションの考え方は人それぞれですが、「リスクを取りすぎている」と感じる方も少なくないでしょう。

デメリット⑤信託報酬は最安ではない

MAXIS Slimバランス8資産均等型の信託報酬は「0.154%/ 年」

格安で運用できるものの、最安の信託報酬ではない点は注意が必要です。

eMAXIS SlimS&P500 0.0968%/年
楽天全米株式インデックスファンド 0.162%/年
eMAXIS Slim全世界株式 0.1144%/年

最安の信託報酬が求める場合、「S&P500」または「全世界株式」も検討しましょう。

但し、誤差の範囲でありそれほど気にするデメリットではありません。

「eMAXIS Slimバランス8資産均等型」を購入する際の対策

MAXIS Slimバランス8資産均等型への投資を検討している方は、以下3点の対策がおすすめです。

  1. 複数の投資信託を購入する
  2. 自身でアセットアロケーションを組む
  3. 不動産クラウドファンディングを活用する

順番に解説します。

対策①複数の投資信託を購入する

8資産均等型と合わせて、複数の投資信託を購入するのも有効です。

パフォーマンスを求める場合、「S&P500」及び「全米株式」なども選択肢と言えます。

安全資産を高める場合、債券ファンドの購入も検討してみましょう。

対策②自身でアセットアロケーションを組む

「自分だけのポートフォリオを作りたい」と考える方も少なくありません。

但し、金融商品によってリスクとリターンの関係が異なる点は注意が必要です。

リスクとリターン日本証券業協会

このため、自身でアセットアロケーションを組むのは簡単ではありません。

そこでおすすめなのが「myINDEX資産配分ツール」などのバックテストツールの活用です。

自身が想定している資産配分で得られるリターンとリスクを明確に知る事ができます。

例:現金20%、株式50%、債券20%、REIT10%の場合

リスクとリターンは中間評価

ツールを上手く活用して、自身のリスク許容度に合ったポートフォリオを作ってみてはいかがでしょう。

詳しくはおすすめ資産配分シミュレーションツールにて解説をしています。

【必見】資産配分シミュレーションツールおすすめ8選│ポートフォリオの見直しに最適 本記事では「資産配分」をテーマにシミュレーションができる便利ツールを解説します。 資産形成には、正しいアセットアロケーショ...

対策③不動産クラウドファンディングを活用する

不動産に投資をしたいと思っても、REIT指数のボラティリティは高い点が課題です。

そのため、金融商品を分散させたいと思ってもREITへの投資を敬遠している投資家も少なくありません。

また、現物の不動産投資に魅力があるも、

  • 物件の選定が素人には難しい
  • 詐欺に合う可能性がある
  • 物件を売るのに時間が掛かる(または売れない)

など、優良物件を一般投資家が購入するのは簡単な事ではありません。

そこでおすすめなのが「不動産クラウドファンディング」の活用です。

不動産クラウドファンディングとは、インターネット上で出資者を募集し、運営会社が不動産事業を行います。

特徴は以下の通り

  • 1万円から投資が可能
  • 不動産に関する管理は一切不要
  • 優先劣後構造で 投資家を保護

など、都心のマンションやアパートに複数の投資家と一緒に出資をすることができます。

数億を超える都心の物件に手軽に投資をする事は困難であるため、サービスを活用した投資を検討してみるのも有効です。

筆者も実際に「COZUCHI」を通して投資を行っています。

ミドルリスク、ミドルリターンの投資商品として検討してみてはいかがでしょう。

直近の募集物件も掲載されているので、気になる方はホームページをどうぞ。

(COZUCHI公式)https://cozuchi.com/

COZUCHIの魅力については以下記事で詳しく解説しています。

「COZUCHI(コズチ)の魅力とは?」評判と口コミを解説│不動産クラウドファンディング 本記事では、不動産クラウドファンディング「COZUCHI(コズチ)の魅力」をテーマに評判やメリット、デメリットを解説します。 ...

「eMAXIS Slimバランス8資産均等型」気になる質問

「eMAXIS Slimバランス8資産均等型」を検討している方の気になる質問を集めました。

質問①emaxis バランス(8資産均等型) とslimの 違いを知りたい

三菱UFJ銀行が提供する8資産均等型は2種類あります。

  1. eMAXISバランス8資産均等型
  2. eMAXIS Slimバランス8資産均等型

「Slimの有無だけであり投資商品としてどういった違いがあるのか?」と悩む方も少なくありません。

結論、投資対象は全く同じであり違いはありません。

「どっちを購入するべきか?」と悩んだらeMAXIS Slimバランス8資産均等型を購入するようにしましょう。

信託報酬
eMAXISバランス8資産均等型 0.55%/年
eMAXIS Slimバランス8資産均等型 0.154%/年

上記の通り、eMAXISバランス8資産均等型の信託報酬は「0.55%」と割高であるため購入する際は注意が必要です。

質問②他にも8資産均等型はあるのか?

8資産均等型の投資商品は様々です。

信託報酬
つみたて8資産均等バランス 0.242%/年
iFree 8資産バランス 0.242%/年
ニッセイ・インデックスバランスファンド(8資産均等型) 0.1749/年
たわらノーロードバランス 0.154%/年

上記の通り、同一の指数に投資する商品は様々ですが信託報酬に違いがあります。

たわらノーロードバランスも信託報酬は安いですが、「eMAXIS Slimシリーズ」を選んでおけば問題ないでしょう。

8資産に投資するファンドは「成長型」、「安定型」などもあるため、気になる方は調べてみる事もおすすめします。

「eMAXIS Slimバランス8資産均等型」まとめ

本記事では、「eMAXIS Slimバランス8資産均等型」をテーマにメリット、デメリットを評価しました。

メリット、デメリットをまとめると以下の通り

8資産均等型は、複数の金融商品に分散投資ができるファンドです。

1本でアセットアロケーションを組みたい方におすすめと言えます。

但し、時価総額が小さい国内リート、新興国債券にも12.5%ずつ投資されている点は課題です。

このため、「他の投資信託も併用する」、「自身でアセットアロケーションを組む」など対策を取りましょう。

以上、eMAXIS Slimバランス8資産均等型メリット、デメリットまとめでした。

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