本記事では「アクティブファンドはインデックスに勝てない!」をテーマに理由を深掘りしていきます。
投資信託なら「インデックスファンドがおすすめ」と聞いた事はあるも、明確な理由となると曖昧な方も多いのでは。
2つの違いと理由を明確に解説させて頂きます。
本記事の内容
- アクティブファンド、インデックスファンドの違い
- アクティブファンドが勝てないと言われる3つの理由
- 結論どちらがおすすめか?
「アクティブファンド」と「インデックスファンド」の3つの違い
まずは、「アクティブファンド」と「インデックスファンド」の違いを解説します。
2つの違いは以下比較表の通りです。
インデックス | アクティブ | |
運用方法 | 指数に連動した値動き | 指数を上回る運用を目指す |
特徴 | ・年5%程度など安定的な動き ・分散性が高い |
・値下がりも値上がりも大きい ・テーマに沿った投資が可能 |
手数料 | 比較的安い | 比較的高い |
1つずつ違いを解説します。
違い①運用方法
インデックスファンドとアクティブファンドでは「運用方法」が異なります。
インデックスファンド
インデックスファンドはあらかじめ決められた指数(ベンチマーク)と同じ値動きを目指して運用
具体的には以下の通り
- 日経平均株価
- S&P500
- NYダウ
などが、代表する特定の指数です。
日経平均株価を例にとると
「東証1部に上場する約2,000企業の中から選別された、日本を代表する225社の平均株価」となります。
アクティブファンド
アクティブファンドは「特定の指数」に対して上回る値動きを目指す運用
つまり、ファンド運営者が今後値上がりが期待できる銘柄を厳選。
投資銘柄の急騰により優秀なパフォーマンスを残す事もあるのが魅力と言えます。
違い②リスク度合い
結論、アクティブファンドの方がリスク度合いとしては高めです。
理由は以下の通り
- インデックスファンドの方が分散性が高い
- アクティブファンドはセクターの偏りがある場合も
などが理由として挙げられます。
分散性はインデックスファンドが高く、アクティブファンドはリスクが高いと覚えておきましょう。
但し、アクティブファンドの場合「相場暴落時は株式から現金へ一時的に変更する」というフレキシブルな対応が可能です。
違い③手数料
結論、インデックスファンドの方が「手数料が割安」です。
投資信託における手数料とは以下3つ
- 購入手数料:購入時に発生する手数料
- 信託報酬:運用管理に関わる手数料
- 信託財産留保額:解約時に必要な手数料
この中で特に「信託報酬」に大きな違いあります。
以下、具体的な銘柄を紹介
左:インデックス 右:アクティブ

注目する点は、「ファンドの管理費用」です。
- インデックスファンド:0.0968%
- アクティブファンド:1.87%
あくまで一例ですが約「1.77%」の手数料差があります。
仮に100万円を投資した場合年間「1.77万円」の違いに。
アクティブファンドの場合、投資のプロが銘柄調査~分析を行っているため、パフォーマンスによって手数料分をカバーする事もあります。
「アクティブファンドはインデックスに勝てない!」と言われる3つの理由

理由①インデックスファンドの方が「勝率」が高い
結論、「インデックスファンドの方が運用勝率が高い」という結果がでています。
以下、「S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス」発表です。

こちらの表は
- アクティブファンド(棒グラフ赤)
- インデックスファンド(棒グラフ白)
の投資結果を比較した表です。
比較結果は以下の通り
投資期間 | アクティブ勝率 | インデックス勝率 |
---|---|---|
1年 | 29.02% | 70.98% |
3年 | 28.87% | 71.13% |
5年 | 19.40% | 80.60% |
結果としては、
- インデックスファンドの方が勝率(7割以上)が高い
- 投資期間が長ければ長いほどその差は顕著になる
長期的に見た場合、「投資のプロ」であっても安定した成績を上げる事は困難です。
多くのファンドが、「インデックスに上回る運用結果が出せていない」という点は覚えておきましょう。
これが「アクティブファンドはインデックスに勝てない!」と言われる理由の1つです。
理由②アクティブファンドは「手数料」が高い
アクティブファンドの手数料も「インデックスに勝てない」と言われる理由です。
1%の違いでも、長期投資の場合「複利」で差がでるため、小さな手数料も軽視する事はできません。
但し、ベンチマーク以上に成績を出している運用会社もあるため、一概に「手数料が高い=勝てない」という訳ではない点はご認識を。
理由③アクティブファンドは「分散性」が弱い
アクティブファンドは分散性が弱いと言われています。
インデックスファンドの場合
- S&P500:500銘柄
- 全米株式:約4,000銘柄
- 全世界株式:約3,000銘柄
と、広く分散されている点が特徴です。
このため、特定の企業が業績不振を発表したとしても全体としては、インパクトが小さく済みます。
「分散性が弱い」点も「アクティブファンドは勝てない」と言われる理由です。
但し、アクティブファンドは分散性としては劣るも「テーマ株」への投資が可能。
- AI銘柄
- ESG銘柄
- 5G銘柄
など、人気のテーマ株に特化したファンドに投資できる点はアクティブファンドの魅力です。
(結論)「アクティブファンド」、「インデックスファンド」どちらがおすすめか?

シンプルに投資勝率を求める場合は「インデックスファンド」がおすすめです。
上記で説明した通り、「勝率が高く」、「手数料が安い」ため。
但し、「すべてのアクティブファンドがおすすめできない」と判断するのはNGです。
例えば積立NISAにも組み込まれている「ひふみプラス」など、素晴らしいパフォーマンスを上げています。
上記はひふみプラス(アクティブ)とTOPIX(インデックス)を比較したグラフです。
長期に渡りインデックスを超える運用パフォーマンスを上げています。
「コロナショック」の際も一時的に現金比率を高め投資タイミングを図るなど、アクティブファンドの強みを生かした投資を行っています。
結論としては、以下の通り
「インデックスファンド」をおすすめする人
- 投資初心者の方
- 安定したパフォーマンスを良い
- 手数料が安い投資信託が良い
これから投資を始める方であれば、素直にインデックスファンドがおすすです。
「アクティブファンド」をおすすめする人
- 投資先を判断する事ができる
- テーマ株投資をしたい
- 高い運用パフォーマンスを出したい
投資先を冷静に判断できる方であれば、アクティブファンドの活用もおすすめです。
「アクティブファンドはインデックスに勝てない!」まとめ
本記事では「アクティブファンドはインデックスに勝てない!」をテーマに解説しました。
記事の振り返りは以下の通り
インデックスファンドとアクティブファンドとの比較表以下の通り
インデックス | アクティブ | |
運用方法 | 指数に連動した値動き | 指数を上回る運用を目指す |
特徴 | ・年5%程度など安定的な動き ・分散性が高い |
・値下がりも値上がりも大きい ・テーマに沿った投資が可能 |
手数料 | 比較的安い | 比較的高い |
「アクティブファンドがインデックスに勝てない」と言われる理由
- インデックスファンドの方が「勝率」が高い
- アクティブファンドの方が「手数料」が高い
- アクティブファンドの方が「分散性」が弱い
結論としては、アクティブファンドにはメリット、デメリットがあります。
「アクティブファンドはインデックスに勝てない!」と言われる事も多いですが、すべての銘柄を同一に判断するのはNGです。
インデックスファンドを超える運用成績を上げている銘柄もあるため、冷静に判断をしましょう。
但し、「投資銘柄を分析できない・・・」と感じたら素直にインデックスファンドをおすすめします。
以上、「アクティブファンドはインデックスに勝てない!」と言われる理由まとめでした。
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