本記事では「貯蓄と投資のバランス」をテーマに考え方を解説します。
株式市場は定期的に大きな暴落が発生するため、貯蓄と投資のバランスは重要。
ポートフォリオのほぼすべてを株式にした場合、資産が半分になることも少なくありません。
但し、最適解は「年齢」や「リスク許容度」によって異なります。
このため、本記事を参考に自身に合ったバランスを考えてみましょう。
「貯金と投資」の理想的なバランスとは?
貯金と投資の理想的なバランスの注意点は以下の通りです。
貯蓄と投資のバランス考える上で大切なポイントは
- 年齢
- 家族構成
- 職業
など複数の条件があります。
但し、不確定要素として「投資家本人の性格面」も大切なポイント。
そのため、万人におすすめの最適解はありません。
まずは、バランスを考える上で大切な箇所を解説します。
「貯蓄と投資」のバランスを考える3つの重要性

貯蓄と投資のバランスを考える上で大切なポイントは以下の通りです。
- 相場急落時「狼狽売り」の原因になる
- 急な出費に対応できない
- 株価下落時こそ買付のチャンス
順番に解説します。
①相場急落時「狼狽売り」の原因になる
コロナショックでは1ヵ月で株式市場は40%以上の暴落。
このため、リスク許容度を超えたポートフォリオでは落ち着いた対応を取ることができません。
相場急落時多くの投資家は「まだまだ株価は下落するんじゃ・・・」と不安になるものです。
長期的な投資目線で購入したはずの投資信託も「ついつい狼狽売りしてしまった」という投資家も一定数存在。
高すぎる投資比率は正しい投資判断を鈍らせる原因の1つです。
②急な出費に対応できない
結論、急な出費に対応できる余裕資金を残す必要があります。
- 家族がケガをした
- 業績不振で会社が倒産した
- 冠婚葬祭が重なった
など、生活していく上で急にお金が必要になることも少なくありません。
資産拡大を急ぐあまり、借入による不要な金利を支払っていては本末転倒です。
家族構成や職業など、個々の状況を加味して貯蓄と投資のバランスを考えましょう。
③株価下落時こそ買付のチャンス
世界的投資家「ウォーレン・バフェット氏」の言葉を引用すると以下の通り
我々がすべきことは単純だ。他人が強欲な時は臆病になり、他人が臆病な時に強欲になればいい
他の投資家が購入を控えている時こそ強欲に買付をする必要があります。
但し、現金を残していない場合、投資ができずチャンスを得る事ができません。
いつでも追加購入ができる投資資金を残しておきましょう。
「貯蓄と投資のバランス」考える際の4つの方法

貯蓄と投資を考える際、大切なポイントは以下4点です。
- 年齢で比率を決める
- 家庭環境から決める
- 職業から決める
- シンプルに半分投資する
順番に解説していきます。
ポイント①「年齢」で比率を決める
年齢別でみる最適なバランスは以下の通り
年齢 | 株式 | 現金 |
20代 | 80% | 20% |
30代 | 70% | 30% |
40代 | 60% | 40% |
50代 | 50% | 50% |
60代 | 40% | 60% |
若年層ほどリスク耐性が強いため投資比率を上げる考え方です。
逆に60代の方であれば、今後の老後生活に向けて安全資産への変更が必要。
まずは、年齢=投資比率という点を覚えておきましょう。
ポイント②家庭環境から決める
続いて、家庭環境から投資比率を決めましょう。
一般的に以下3点で決まります。
- 独身か?
- 共働きか?片働きか?
- 子供はいるか?
具体的に見ていくと
リスク許容度 | |
独身 | 高い |
共働き子供なし | 高い |
共働き子供あり | 普通 |
片働き子供なし | 普通 |
片働き子供あり | 低い~普通 |
結論、子供の教育資金を加味して投資比率を決定する必要があります。
あわせて、年収によっても異なるため、日々の貯蓄状況も含め投資比率は決定しましょう。
リスク許容度が低い方であれば年齢+10%~20%(30歳であれば40~50%)の現金がおすすめです。
ポイント③生活防衛資金から決める
必要な生活防衛資金以外を投資する方法です。
この場合、職業により考え方が変わります。
生活防衛資金 | |
会社員 | 6~9ヶ月 |
フリーランス(自営業) | 12~18ヶ月 |
会社員の場合、有給制度や休業補償など会社の制度を活用することで万が一の時も生活費の補填をすることができます。
一方、自営業やフリーランスの場合、保証制度がないため注意が必要です。
1ヶ月30万円の生活費を使っている方であれば
- サラリーマン:180~270万の生活防衛資金
- 自営業:360万円以上の生活防衛資金
この資金以外は投資に回すというルールもおすすめです。
ポイント④シンプルに半分投資する
シンプルに貯蓄50%、投資50%のバランスに調整する方法です。
投資 | 250万円(50%) |
貯金 | 250万円(50%) |
仮に、暴落により株式が「250万⇒150万」になった場合
投資 | 150万円(37.5%) |
貯金 | 250万円(62.5%) |
ここで、ルールにそって50:50の割合にリバランスすると以下の通り
株式 | 200万円(50%) |
貯金 | 200万円(50%) |
定期的にリバランスすることで、常に一定の割合で投資が可能。
ルールも明確かつ貯蓄比率も高いため、暴落時の安定感があるポートフォリオと言えます。
リバランスは半年に1回など相場が大きく動いた際に調整しましょう。
筆者の貯蓄と投資のバランスの考え方
筆者の考え方は以下の通り
- 片働き子供2人
- サラリーマン
- 年齢は30代
年齢は比較的に若く、サラリーマンとして固定された給料があります。
但し、片働きかつ子供が2人のためリスク許容度は低めです。
このため、相場暴落時の急変にも対応できるよう、現金比率を高めに調整しています。
基本的な考え方は、生活防衛資金数年分の確保。
その他を投資に回しています。
貯金と投資の理想的なバランスまとめ
本記事では「貯金と投資の理想的バランス」について解説しました。
バランスの考え方は以下3点です。
- 年齢で比率を決める
- 家庭環境から決める
- 職業から決める
- シンプルに半分投資する
理想的なバランスは人それぞれ異なります。
家庭環境や年齢だけでなく性格面も加味したバランスで投資をすることが大切です。
相場状況が好調な時はついつい投資比率を上げてしまう方が一定数いますが、暴落は定期的に発生します。
相場暴落時も、「ゆっくり熟睡ができるか?」という点も加味して、リスクを抑えた投資を行いましょう。
以上、貯蓄と投資のバランスまとめでした。
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