本記事では「S&P500どれを買うべきか?」をテーマにおすすめの投資商品を解説します。
米国株は長期チャートで安定的な株価推移を形成。
特にS&P500のパフォーマンスは高く、買付ランキングでも上位を獲得しています。
但し、「S&P500」と言っても複数の投資商品があるため「どれを購入したら良いのか・・・」と悩む方も少なくありません。
このため、本記事ではおすすめの投資商品と違いを深掘りします。
①S&P500に連動する投資商品は多数
②まずは投資信託orETFを選択
③続いて「信託報酬」の違いを理解
④レバレッジ投資商品には注意
⑤違いを理解して最適な投資商品を選択しよう
S&P500に連動する投資商品は多い

「S&P500」と検索すると複数の投資商品がヒット。
SBI証券の場合(9種類)

楽天証券の場合(7種類)

各種目論見書が用意されていますが、新たに投資を始める方には専門用語が多く「良く分からない」という方も少なくないでしょう。
また、全く同じ指数に連動する商品であっても、販売先が異なるだけで信託報酬に違いがあります。
このため、ベストな投資先を選択できるよう詳細をチェックしておきましょう。
「S&P500」投資商品を選ぶ際の3つのポイント

S&P500に連動する投資商品を選ぶ際の特徴は以下の通りです。
順番に解説します。
①投資信託orETFを選ぶ

まずは、S&P500へ投資を検討する場合、投資信託orETFを選択するようにしましょう。
投資信託とETFの違いは以下の通りです。
ETF | 投資信託 | |
価格決定 | リアルタイム | 1日1回決定 |
売買単価 | 1口単位 | 金額単位 |
販売手数料 | 0.1%程度 | 0~3%程度 |
信託報酬 | 0.03~0.6%程度 | 0.1%~2%程度 |
配当金 | 受取 | 自動再投資 |
上場・非上場 | 上場 | 非上場 |
購入場所 | 証券会社 | 銀行・証券会社 |
株式の受渡 | 即時 | 翌営業日移行 |
「ETF」のメリットは以下の通り
- リアルタイムの株価で購入できる
- 信託報酬が安い
- 配当金を受け取れる
一方、1口単位の売買であり数万円とまとまった資金が必要な点は課題です。
また、円→ドルへ交換する際の手間と手数料には注意しましょう。
「投資信託」のメリットは以下の通り
- 100円から購入できる
- 配当金は自動再投資
- クレカ積立が可能
100円から少額で投資ができるのは強み。
一方、「株式受渡に時間が掛かる」、「ETFと比較すると僅かに手数料が高い」点は課題です。
購入方法は好みが分かれますが、投資初期段階であれば少額から購入できる投資信託がおすすめと言えるでしょう。
②信託報酬をチェック

続いて、S&P500を検討する場合「信託報酬」に注目しましょう。
同じS&P500指数に連動する投資商品であっても、販売元により手数料が異なります。
当然ながら同じ指数に連動する商品であれば、手数料が安い方が良いのは明白です。
このため、投資商品を選択する場合「信託報酬」に注目しましょう。
③レバレッジの有無を確認

S&P500の投資商品を検索すると、一部レバレッジ商品もヒットします。
上昇相場では複利の恩恵を受けて大きな上昇を狙う事が可能です。
一方、下落局面ではリスクがあり手数料が高い点も注意が必要と言えるでしょう。
投資家の性格を選ぶ投資商品であり、正しくメリット、デメリットを理解した上で購入を検討する事が大切です。

(結論)「S&P500」どれを買う?│楽天証券、SBI証券
上記3つの選び方から分かるおすすめの投資商品は以下の通りです。
自身の保有口座状況と投資スタイルから選択しましょう。
以下、S&P500指数に連動する投資信託の手数料比較
ファンド名 | 手数料 |
---|---|
VOO、IVV | 0.03% |
SPY | 0.09% |
SBI・V・S&P500インデックスファンド | 0.0938% |
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | 0.0968% |
つみたて米国株式 | 0.22% |
Smart-i S&P500インデックス | 0.242% |
iFree S&P500インデックス | 0.2475% |
NZAM・ベータ S&P500 | 0.264% |
S&P500(マルチアイ搭載) | 0.4675% |
iFree S&P500レバレッジ | 0.99% |
T&D-S&P500・4倍ブル型ファンド | 1.243% |
結論、投資信託では「SBI・V・S&P500インデックスファンド」、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」が格安の手数料を提供。
また、米国ETF「VOO」、「IVV」もおすすめです。
投資信託最安の「SBI・V・S&P500インデックスファンド」はSBI証券限定の投資商品。
手数料にとことんこだわる方はSBI証券の口座開設もおすすめです。
但し、「eMAXIS Slim米国株式(S&P500)」との手数料差は僅かでありそれほど気にする必要はありません。
また、eMAXIS Slimシリーズは「とことんコストを追求する投資信託」として有名であり、定期的に手数料の見直しを実施。
このため、自身が保有している証券会社と投資スタイルに応じて商品を選択するようにしましょう。
続いて、S&P500に連動する投資商品の特徴を深掘りします。
「S&P500」に連動する投資商品の特徴

上記結論を踏まえて、各投資商品の特徴を深掘りします。
①VOO、IVV、SPY
S&P500に連動する米国ETFです。
各種特徴は以下の通り(2022年7月時点)
※スマホの方はスライドできます
VOO | IVV | SPY | |
運用会社 | バンガード | ブラックロック | ステートストリート |
経費率 | 0.03% | 0.03% | 0.09% |
時価総額 | 2,472億ドル | 2,810億ドル | 3,495億ドル |
配当利回り | 1.63% | 1.34% | 1.65% |
上記3つのETFは、運用会社が異なるだけで投資先はすべてS&P500です。
このため、経費率の点で「VOO」、「IVV」がおすすめと言えるでしょう。
米国ETFに投資をするメリット
- リアルタイムの株価で購入できる
- 信託報酬が安い
- 配当金を受け取れる
配当金を受け取りたい方はS&P500に連動する米国ETFの購入を検討してみましょう。
3つのETF違いを詳しく知りたい方は以下記事もチェックしてみましょう。

②SBI・V・S&P500インデックス・ファンド

SBI証券が提供するS&P500に連動する投資商品です。
特徴は以下の通り
- 最安の手数料(0.0938%)
- 積立NISAに対応
- 100円から購入可能
SBI証券を保有している方は積極的に投資をしたい商品です。
SBI証券Vシリーズは他にも「全米株式」、「全世界株式」も提供中。
手数料を抑えたい方はしっかりと抑えておきましょう。
③eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

eMAXIS Slimシリーズは、三菱UFJ国際投信が販売する投資商品。
「業界最低水準の運用コストを将来にわたってめざし続ける」をテーマに、業界最安の商品を多数展開しています。
特徴は以下の通り
- 割安の手数料(0.0968%)
- 証券会社を選ばずに購入可能
- 100円から積立できる
信託報酬の値下げにも積極的なファンドであるため、SBI証券を保有していない方はeMAXIS Slimシリーズの活用がおすすめです。
④S&P500(マルチアイ搭載)
S&P500マルチアイ搭載は大和アセットマネジメントが提供する投資商品です。
【ファンド目的】
米国の株価指数先物取引を買い建てるまたは売り建てる等により、信託財産の成長を目指す
結論、市況の応じてS&P500の売買を行うアクティブファンドです。
短期で売買を行い指数に連動するファンドを超える成績を狙います。
但し、本ファンドには注意点があり
- 純資産は1億円と少ない
- 手数料が高い(0.4675%)
- アクティブファンドが長期に渡り利益を出すのは難しい
特に純資産が少なく早期償還のリスクがある点は注意が必要です。
S&P500に連動する投資商品の1つとして理解だけしておきましょう。
(関連記事)【比較】アクティブファンドはインデックスに勝てない!と言われる3つの理由
⑤iFreeレバレッジ S&P500
iFreeレバレッジ S&P500は大和アセットマネジメントが提供する投資商品です。
【ファンド目的】
日々の基準価格の値動きがS&P500指数値動きの2倍程度になる事を目指す
米国株は長期的に右肩上がりのチャートを形成しており、レバレッジを掛けて大きな利益を狙う事ができます。
但し、レバレッジ商品の長期投資は金融庁も否定的です。
レバレッジ型・インバース型 ETF 等は、主に短期売買により利益を得ることを目的とした商品です。
投資経験があまりない個人投資家の方が資産形成のためにこうした ETF 等を投資対象とする際には、取引の仕組みや内容を十分理解し、取引に伴うリスク・コストを十分に認識することが重要です。
【金融庁レバナス注意喚起(fsa.go.jp)】
このため、iFreeレバレッジ S&P500は短期売買に活用するのがおすすめです。
最近では「T&D-S&P500・4倍ブル型ファンド」など指数に4倍連動する投資商品も誕生。
短期間で資産が半分になる事も珍しくなく、個人投資家におすすめできる投資商品ではありません。
(関連記事)【最強の投資商品なのか?】レバナスは危ないと言われる5つのデメリットを解説
(おすすめ)将来の資産をシミュレーションしよう
当サイトでは投資信託による資産形成を行う方にシミュレーションアプリ「トウシカ」の活用をおすすめしています。
トウシカの特徴は以下の通りです。
- 利用料は完全無料
- アプリ内で資産シミュレーションに対応
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iDeCoの利用を検討している方にもおすすめです。

「期間」と「毎月の投資額」から将来の期待リターンをチェックしておきましょう。

また、「積立投資の基本」、「個別株のシミュレーション取引」にも対応しているため、投資の練習にも最適です。
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トウシカについては以下記事で詳しく解説しています。

楽天証券、SBI証券「S&P500」どれを買うべきか?【まとめ】
本記事では「S&P500どれを買うべきか?」をテーマに各投資商品の特徴を解説しました。
各投資商品を選ぶ際の3つのポイントは以下の通り
信託報酬を抑えたい方は以下3点がおすすめです。
自身が保有している証券会社、投資スタイルから決定するようにしましょう。
以上、「S&P500どれを買うべきか?」まとめでした。
【関連記事】全世界株式とS&P500の違いについて解説しています。

【関連記事】ポートフォリオを「S&P500だけにしていいのか?」をテーマに解説しています。

【関連記事】S&P500へ投資をする際はクレカ積立設定を忘れずに行っておきましょう。
