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【厳禁】「仕組債(EB)はやばい」5つデメリットをわかりやすく解説

悩み人
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仕組債が気になる。債権にも関わらず年率10%の利子が受け取れると説明を受けた。仕組債への投資をするべきだろうか?

本記事では「仕組債はやばい」をテーマにデメリットを分かりやすく解説します。

仕組債と聞いても投資信託のように馴染みがなく「どんな投資商品だろう・・・」と気になる方も多いのではないでしょうか?

結論、仕組債への投資はおすすめできません。

【記事を執筆した経緯】

先日、仕組債の仲介業をされている経営者の方と話をする機会があり。

筆者としては、正しい金融知識が得られる現在「仕組債のようなミドルリターン、ハイリスクの投資商品が売れるわけが無い」と思っていました。

経営状況を確認すると、富裕層の高齢者をターゲットに「売れに売れている」との事。

経営者本人も「こんな商品がいつまで売れるはずがない」と考え次の事業を考えている。

明らかに顧客優位ではない投資商品と分かりながら仲介業をしており、経営者本人は「絶対に購入しない」と発言されていました。

ヒアリング結果も踏まえ「仕組債のやばい理由」を解説していきます。

もし、あなたのご両親や友人が仕組債を購入していたら、ぜひ本記事で学んだことを使って「すぐにやめた方がいい」とお伝えを頂きたいと思います。

仕組債(EB)とは?

まずは仕組債について解説します。

仕組債とは?

一般的な債権にはない特別な条件を付与し、高いクーポン(利子)が受け取れる投資商品です。

EB(他社株転換社債)とも言います。

以下で補足すると

「仕組み」とは、スワップやオプションなどのデリバティブ(金融派生商品)を利用。

結果、投資家や発行体のニーズに合うキャッシュフローを生み出す構造となります。

仕組みにより、満期クーポン(利子)、償還金などを投資家や発行者のニーズに合わせて自由に設定することができます。

上記説明を見ただけで理解できた方は、十分な金融リテラシーをお持ちの方です。

但し、現実的には「よく分からない・・・」と感じる方も少なくありません。

結論、仕組債は非常に複雑な作りになっており、正しくリスクを理解せず投資をしている方が多く存在します。

そのため、元本割れが発生して初めて「知らなかった」とトラブルも・・・

仕組債のターゲットは「金融リテラシーが低い情報弱者」の方です。

細かく目論見書を見る方であれば、自衛が可能な投資商品でもあります。

仕組債(EB)の仕組みを分かりやすく解説

仕組債として販売されている商品の一例は以下の通り

SBI証券仕組債より参照

利率は年13%の仕組債です。

  • 普通預金:0.001%/年
  • 国債:0.005%/年
  • 定期預金(1年):0.10~0.25%/年

と比較すると、非常に魅力的な利率となっています。

上記、仕組債の条件は以下の通り

対象株式 住友金属鉱山株式会社
野村ホールディングス株式会社
売出額 4億円
利率 年13.00%(税引前)/年10.359%(税引後)
1.各利率決定日のすべての対象株式終値が、利率決定価格以上の場合:年13.00%(税引前)
2.各利率決定日のいずれかの対象株式終値が、利率決定価格未満の場合:年1.00%(税引前)
利率決定価格 当初価格×85%(小数第3位を四捨五入)
利払日 償還日までの毎年1月、4月、7月、10月の26日
早期償還判定水準 当初価格×105%
ノックイン判定水準 当初価格×70%

シンプルに解説すると

  1. 住友金属鉱山株式会社
  2. 野村ホールディングス株式会社

2社が当初価格から70%(ノックイン判定基準)を下回らなければ、年13%の利回りが受け取れる。

105%(ノックイントリガー)になると、判定日に早期償還となる。

という仕組債です。

イメージ図は以下の通り

参照:債券|SBI証券より

上記5つのパターンを1つずつ解説します。

条件① 額面100%満期償還
条件② 額面100%早期償還
条件③ 1度ノックイン事由になるも株価上昇で額面100%早期償還
条件④ 1度ノックイン事由になるも株価上昇で額面100%満期償還
条件⑤ 1度ノックイン事由になり株価は下落の場合、対象銘柄の現物(株式・上場投信)に転換されて償還

条件①~④は投資として成功したパターンです。

通常の債権以上の高利子を受け取ることが可能。

条件⑤の場合、株価が下落した株式及び上場投信に転換。

つまり、含み損となった株式を顧客は受け取ることになります。

悩み人
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一般的な投資商品同様リスクは同じでは?

と思われますが、「仕組債はやばい」と言われる大きなデメリットが5つあります。

順番に解説していきます。

「仕組債(EB)はやばい」5つデメリットをわかりやすく解説

デメリット①早期償還される

仕組債が投資家優位とは言えない大きな理由は、「早期償還される」という点にあります。

早期償還設定基準が設けられ、多くの仕組債は「当初価格が105%」が基準となっています。

本来債権というのは、保有している期間のみ利子を受け取ることができるため、早期償還されることはデメリットしかありません。

いくら10%を超える高利子を受け取れるといえど、3ヶ月で早期償還された場合受け取れる利子は減少。

それにも関わらず株価減少に対しての制限はなく、「利益が限定的、損失は無限大」とミドルリターン・ハイリスクな投資商品となっています。

デメリット②証券会社のドル箱商品

結論、仕組債は証券会社のドル箱商品です。

1990年代後半「株式手数料の自由化」の動きにより取引手数料競争が過熱。

さらにその速度を加速させたのが、ネット証券の登場です。

この動きにより、手数料は格安となり証券会社にとって売買手数料は「儲からない商品」となりました。

結果、各証券会社はドル箱商品を作るべく複雑で顧客が正しくリスクを理解し辛い仕組債を作っているという動きに。

特に、悪魔の仕組債と言われるのが「新興国通貨建て仕組債」です。

具体的には以下の通り

  • ブラジルレアル
  • トルコリラ
  • メキシコペソ

この手の仕組債は6%を超える手数料が証券会社及び銀行側双方に得られるシステムになっています。

仮に、1,000万円仕組債を購入していた場合、120万円もの手数料が見えない形で搾取されているという事になります。

デメリット③回転売買が必要

仕組債は早期償還という仕組み上、回転売買が必要です。

つまり、高い利回りを受け続けるには何度も仕組債を購入する必要があります。

このため、一度満額手数料を受け取った投資家に対して

証券マン
証券マン
再度仕組債を購入して利益を上げましょう!

というセールスが行われ、何度も高手数料の投資商品を購入させられる方が多く存在します。

株価は必ず上昇と下落を繰り替えすため、いずれ大きな損失を抱える事になります。

今までの利益をすべて失い「こんなリスク知らなかった・・・」という投資家も少なくありません。

仕組債で一番利益を得ているのは投資家ではなく、「販売側である」という点は覚えておきましょう。

デメリット④途中解約できない

仕組債は途中解約が基本的にできません。

このため、「仕事がクビになった」、「急な出費が必要なった」などの場合、対応ができません。

投資は余裕資金で行うという事は基本ですが、投資家判断で現金化できないというのは大きなデメリットの1つです。

デメリット⑤キャピタルゲインを受けられない

仕組債は利子を受け取る投資商品です。

このため、キャピタルゲイン(売買差益)を受け取ることができません。

仕組債を購入せず、シンプルに対象企業に投資をすれば株価上昇の売買差益+配当を受けとることが可能です。

早期償還などの強制決済もありません。

仕組債の5つのデメリットをまとめると

  1. 早期償還される
  2. 証券会社のドル箱商品
  3. 回転売買が必要
  4. 途中解約できない
  5. キャピタルゲインを受け取れない

結論、仕組債は「ミドルリターン、ハイリスク」の投資商品です。

購入している方の多くが金融リテラシーが低く、正しくリスクを認識できていないのが現状。

実際に、損失が出て初めて「こんなはずじゃなかった・・・」とショックを受けています。

そこで実際に「どういった投資商品を購入したら良いのか?」について解説します。

実際に買うべき投資商品とは?

①素直に個別株を買う

仕組債で気になる銘柄があれば、素直に個別株を購入しましょう。

個別株であれば、リスクはあるも早期償還もなくキャピタルゲイン(売買差益)を受け取ることができます。

他にも個別株のメリットは

  1. 手数料が格安
  2. いつでも売却可能
  3. キャピタルゲイン+配当、株主優待を受け取れる

素直に個別株で投資をすることをおすすめします。

②米国債権ETFを買う

債権から利子を受け取りたい方は米国債権ETFもおすすめです。

具体的には以下ETFとなります。

  • AGG
  • BND

特徴は、「BBB以上の投資適格格付け」で構成された、債務不履行リスクが低く信用度が高いETFです。

AGG、BNDの特徴は

  • 配当利回り:2~3%
  • 経費率:0.04%
  • 組入れ銘柄数7,000以上

経費率はたったの0.04%です。

こういった、超格安の手数料の投資商品は証券会社からは残念ながら紹介されることはありません。(儲からないため)

詳しくは以下記事でAGG、BNDについて解説しています。

米国債券投資信託(AGG、BND)どっちを買うべき?違いは?│配当利回り、純資産などこんにちはイチリタです。 今回はこんな悩みを解決します。 この記事の内容 債権ETF AGG、BNDの...

③投資信託を買う

基本ですが資産形成には、投資信託を活用した広く分散された商品を購入するのがおすすめです。

これから投資を始める方であれば「積立NISA」が最適解と言えます。

少額からでも良いため、インデックス投資を検討してみてはいかがでしょう。

おすすめの投資信託は以下で解説しています。

【厳選】ジュニア(積立)NISAにおすすめ投資信託ランキング5選こんにちはイチリタです。 今回はこんな悩みを解決します。 【厳選】ジュニア(積立)NISAにおすすめ投資信託 NISA...

「仕組債(EB)はやばい」5つデメリットまとめ

本記事では「仕組債はやばい」をテーマに5つのデメリットを解説しました。

デメリットをまとめると

  1. 早期償還される
  2. 証券会社のドル箱商品
  3. 回転売買が必要
  4. 途中解約できない
  5. キャピタルゲインを受け取れない

結論、仕組債はおすすめできる投資商品ではありません。

実際に経営者サイドと意見交換を行い、こういった投資商品が売れていることに疑問を持ちます。

特に顧客は投資経験が少ない方が多く、退職金で仕組債を購入している方も存在。

もしあなたのご両親や友人が仕組債を購入していたら、「やめたほうがいい」とぜひお伝えを頂ければと思います。

また、仕組債に関するおすすめの本も紹介します。

説明が難しいと思ったら、本を送ってあげるだけでも救われる方がいます。

以上、「仕組債はやばい」まとめでした。

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