こんにちはイチリタです。
・5大商社の業績、配当を比較したい
・おすすめの商社株を教えて欲しい
本記事では、商社株の特徴、5大商社の業績を徹底比較していきます(‘◇’)ゞ
本記事の内容
- 商社株の3つの特徴
- 5大商社の業績比較
- おすすめの商社株
商社株の特徴とは?
先に結論から!商社株の特徴は
万年割安かつ高配当。景気動向の影響を大きく受ける「景気敏感株」
といった感じです。
2020年夏には、投資の神様「ウォーレン・バフェット氏」が5大商社株5%を超える大量購入した事で一時注目されました。
簡単に商社の仕事内容から解説しますね。
総合商社の仕事内容
一言で商社の仕事を説明すると「トレーディング」、「事業投資」です。
①トレーディング
- 売主:商品を世界に販売したい
- 買主:良い商品を安く購入したい
こんな双方のニーズを繋ぐのが商社の仕事です。
売主、買主を繋ぐ手数料で利益を得ています。
②事業投資
分かりやすい例でいくと、「大手コンビニ」です。
生産から消費に関わる企業を子会社化することで、グループ収益拡大を図っています。
具体的な事例としては
- 三菱商事:ローソン
- 三井物産:セブンイレブン
- 伊藤忠商事:ファミリーマート
など、大手コンビニは総合商社が経営参画をしています。
たとえば、コンビニ「カウンターコーヒー」のコーヒー豆は経営参画をしている総合商社からの購入となります。
これも、事業投資をするメリットの1つです。
続いて、「商社株の特徴」について解説します。
商社株の特徴

商社株は割安
商社株は万年割安な株価と言われています。
PERとPBRを見ると以下の通り
PER | PBR | |
伊藤忠商事 | 11.7倍 | 1.5倍 |
三菱商事 | 21.3倍 | 0.8倍 |
丸紅 | 6.8倍 | 0.8倍 |
三井物産 | 12.8倍 | 0.8倍 |
住友商事 | 11.1倍 | 0.8倍 |
PER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)が共に割安の数値なのがよく分かりますよね。
伊藤忠を除く商社は1倍を下回るPBRです。
割安な株価で放置される理由としては
- 事業が多岐にわたり業績予測が読みづらい
- コモディティ相場の影響を大きく受ける
- 子会社からの持ち株配当はコントロールできない
など、事業として自社でコントロールできない要素が多く、リスクが高いと評価されているのが割安で放置される理由です。
商社株は高配当
商社株は高配当として有名です。
5大商社の配当利回りは以下の通り
配当利回り | |
伊藤忠商事 | 2.8% |
三菱商事 | 4.6% |
丸紅 | 3.8% |
三井物産 | 3.9% |
住友商事 | 4.7% |
「三菱商事」、「住友商事」は4%を超える配当利回りです。
日本を代表する大手企業+高配当株ですから、インカム投資家から人気を得ています。
商社株は景気敏感株
商社株は資源事業の比率が高く、原油・石炭・天然ガスなどの価格影響を大きく受けます。
もちろん、為替の影響も有り。
このため、商社株は景気敏感株と言われています。
但し、最近では商品やカントリーリスクへの対応も取られており、リスク分散も積極的に行われています。
コンビニへの事業投資も、リスク分散の1つです。
5大商社業績、配当比較

本記事の業績比較は、無料分析ツール「バフェット・コード」を活用していいます。
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「バフェットコードって何?」という方は以下で詳細を解説しています。

それでは、5大商社業績を比較していきます。
①時価総額
時価総額1位は「伊藤忠商事」です。

時価総額 | |
伊藤忠商事 | 46,661億円 |
三菱商事 | 42,625億円 |
丸紅 | 12,868億円 |
三井物産 | 34,553億円 |
住友商事 | 18,757億円 |
5大商社すべて1兆円を超える大企業であり、日本を代表する会社です。
長らく、「三菱商事」が時価総額TOPでしたが、2020年6月に「伊藤忠商事」が1位となりました。
商社株時価総額トップ3は
- 伊藤忠商事
- 三菱商事
- 三井物産
と覚えておけばOKです。
②売上
売上1位は「三菱商事」です。

売上 | |
伊藤忠商事 | 109,829億円 |
三菱商事 | 147,797億円 |
丸紅 | 68,276億円 |
三井物産 | 68,850億円 |
住友商事 | 52,998億円 |
「三菱商事」、「伊藤忠商事」2社は売上10兆円超えと他商社と大きく差をつけています。
③当期純利益、利益率
当期純利益 | 利益率 | |
伊藤忠商事 | 501,322億円 | 4.6% |
三菱商事 | 535,353億円 | 3.6% |
丸紅 | -197,450億円 | ー |
三井物産 | 391,513億円 | 5.7% |
住友商事 | 171,359億円 | 3.2% |
利益率としては、「三井物産」が1位です。
食品、流通など「非資源」分野にも力を入れている事が要因です。
丸紅は、米国の「穀物事業」、「インフラ事業」で大幅な減損損失を出した事で赤字と厳しい決算となりました。
④PER、PBR、ROE
PER | PBR | ROE | |
伊藤忠商事 | 11.7倍 | 1.5倍 | 16.4% |
三菱商事 | 21.3倍 | 0.8倍 | 10.1% |
丸紅 | 6.8倍 | 0.8倍 | – |
三井物産 | 12.8倍 | 0.8倍 | 9.5% |
住友商事 | 11.1倍 | 0.8倍 | 7.2% |
各種指標を見ると
PER:「三菱商事」のみ若干割高な数値
PBR:「伊藤忠商事」のみ1倍を超え。市場からの評価が高い企業とも言える。
ROE:「伊藤忠商事」、「三菱商事」が10%と優良企業の数値。特に「伊藤忠商事」のROEは素晴らしい。
⑤配当利回り、配当性向
配当利回り | 配当性向 | |
伊藤忠商事 | 2.8% | 25.3% |
三菱商事 | 4.6% | 36.6% |
丸紅 | 3.8% | -30.8% |
三井物産 | 3.9% | 34.9% |
住友商事 | 4.7% | 58.3% |
配当性向は30~40%が理想と言われています。
結論としては、「伊藤忠商事」、「三菱商事」、「三井物産」3社が理想的な配当性向です。
⑥自己資本比率
自己資本比率 | |
伊藤忠商事 | 27.5% |
三菱商事 | 28.6% |
丸紅 | 25.1% |
三井物産 | 34.9% |
住友商事 | 30.7% |
自己資本比率も参考まで記載します。
商社株の特徴ですが、自己資本比率は低い傾向にあります。
理由としては、ビジネスモデルから
- 固定資産が少ない
- 契約在庫など流動資産が多い
特徴があるため。
結論としては、自己資本比率が低くても特に問題ではありません。
結論、5大商社でおすすめの銘柄は?

先に結論から!
5大商社でおすすめ銘柄は「伊藤忠商事」をおすすめします。
理由は以下3点です。
伊藤忠商事がおすすめの理由
理由①ROEが高い
伊藤忠商事のROEは「16.4%」と圧倒的な高さ。
ROEが示しているように、資本に対して収益を生み出すビジネス展開が素晴らしいです。
理由②安定した株価
以下、伊藤忠商事の3年チャートです。

株価2,000円を下値にきれいな右肩上がりのチャートを作っています。
底堅い株価を維持しているのもおすすめの理由です。
理由③配当性向が低く増配余力がある
伊藤忠の配当性向は「25.3%」と余力があり、今後増配が期待できます。
以下、伊藤忠商事の配当推移です。

右肩上がりの増配を続けているのが分かりますよね。
結論としては、「伊藤忠商事」は長期保有におすすめの銘柄です。
続いて購入検討するべき商社株は
- 三菱商事
- 三井物産
などが候補になるかと。
良ければ、一度バフェット・コードで詳細銘柄分析をお試し下さい(‘◇’)ゞ
※登録無くても使えます。
商社株特徴まとめ
本記事では商社株の特徴、5大商社の業績比較をさせて頂きました。
商社株の特徴をまとめると以下の通り
- 商社株は割安
- 商社株は高配当
- 商社株は景気敏感株
5大商社を比較すると「伊藤忠商事」がおすすめ!
高配当株を検討している方、「商社株」をポートフォリオに組み入れてみてはいかがでしょう。
以上、商社株特徴まとめでした(‘◇’)ゞ
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