こんにちはイチリタです。
今回はこんな悩みを解決します。
この記事の構成
- HYG、JNKの比較
- HYG、JNKのメリット、デメリット
- HYG、JNKの活用方法
【HYG・JNK】ジャンク債とは?高配当債券ETFを徹底比較
結論としては、高配当ジャンク債はリスクが高く投資非推奨です。
とはいえ、投資商品を知るという事は大切な事なので解説しますね。
ますは、ジャンク債について簡単に解説。
ジャンク債とは?
信用格付けが低くく、デフォルト(債務不履行)や元本割れなどが発生するリスクが高い債権です。
特徴を一言でいうと、高配当が魅力!但しリスク高!といった債権です。
続いて、ジャンク債「HYG」、「JNK」について特徴を比較していきますね。
HYG・JNK徹底比較

比較するポイントは
- 投資格付け構成比
- 配当利回り
- 分散性
- 騰落率
順番に解説します(‘◇’)ゞ
【HYG・JNK】投資格付け別構成比
格付 | HYG | JNK |
BBB | 0.05% | 0.59% |
BB | 55.87% | 51.24% |
B | 32.34% | 35.33% |
CCC以下 | 11.31% | 12.83% |
格付け無し | 0.26% | 0.01% |
HYGの方が信用度の高いBB以上に投資されています。
共通して言えることですが、投資不適格債権がメイン。(これが高配当の理由)
投資格付けって何?という方は以下をどうぞ。(但し、格付け会社によって若干違う)
AAA | 債務を履行する能力が極めて高い |
---|---|
AA | 債務を履行する能力が非常に高い |
A | 上位2つに比べて、経済環境の影響を受けやすい |
BBB | 債務履行能力は十分だが、経済環境の悪化の影響を受けやすい |
BB | 経済環境の悪化の場合に、債務履行能力が不十分になるリスク有り |
B | 経済環境の悪化で、債務履行能力が不十分となる可能性が高い |
CCC | 債務不履行となる可能性を持ち、債務履行能力は財務経済状況に依存 |
CC | 債務不履行となる可能性が非常に高い |
C | 現在、破産法に基づく申請中だが、債務に基づく支払いは継続中 |
D | 債務不履行に陥っている |
基本的に、BB以下は投資不適格債権と言われています。
【HYG・JNK】配当利回り
HYG・JNK過去5年間の配当利回りは以下の通りです。
HYG | JNK | |
2019年 | 5.41% | 5.91% |
2018年 | 5.15% | 5.40% |
2017年 | 5.16% | 5.64% |
2016年 | 5.66% | 6.52% |
2015年 | 5.31% | 5.79% |
配当利回りはJNKが優秀。
要因は、リスクが高い債権に多く投資されているためですね。
また、配当利回りはどちらも5%以上安定して支払われています。
高配当というのは、ジャンク債投資へのメリットですね。
【HYG・JNK】分散性
- HYG1,252銘柄
- JNK1,128銘柄
分散性は「HYG」が優秀ですね。
但し、ここまで分散性があれば誤差の範囲といえます。
【HYG・JNK】騰落率
チャートをどうぞ。

結論、常に「HYG」の方がパフォーマンスは上です。
「JNK」は投資格付けがの低い債権への投資が多いためリスクが高いと言えます。
まとめると以下の通り
ティッカー | HYG | JNK |
運用会社 | ブラック・ロック | ステート・ストリート |
設定日 | 2007年4月4日 | 2007年11月28日 |
組入銘柄数 | 1,252銘柄 | 1,128銘柄 |
純資産総額 | 279億ドル (2020年10月) |
131億ドル (2020年10月) |
配当利回り | 4.79% | 5.43% |
経費率 | 0.49% | 0.40% |
配当スケジュール | 毎月 | 毎月 |
株価 | 84.95ドル | 117.62ドル |
最新株価 | こちらをチェック | こちらをチェック |
どちらか選べと言われたら、私なら「HYG」を選びます。(買いませんが)
HYG・JNKメリット
シンプルに高配当がメリットです。
安定して5%以上の配当を受け取る事ができます。
個人的には、メリットはこれだけ。
続いて、デメリットを解説します。
HYG・JNKデメリット

- 株式と比べてパフォーマンスが悪い
- 景気後退時は真っ先に売られる
- 経費率が高い
株式と比べてパフォーマンスが悪い
結論、VOO買った方が良いです。
以下、HYGとVOO(S&P500)の騰落率の比較表です。
HYG | VOO | |
2019年 | 8.34% | 28.38% |
2018年 | -7.06% | -6.31% |
2017年 | 0.82% | 19.47% |
2016年 | 7.41% | 9.83% |
2015年 | -10.07% | -0.87% |
この騰落率を見てジャンク債の気になる点は
- 相場上昇時はパフォーマンスは控えめ
- 相場下落時は株式同等またはそれ以上に下落
素直にVOO買いましょう(‘◇’)ゞ
景気後退時は真っ先に売られる
HYG・JNKは暴落時大きく株価が下落します。
以下、2020年コロナショック時のHYGとVOO(S&P500)のチャート比較です。

デフォルトのリスクが高いジャンク債は真っ先に売却対象に。
債権ETFに求められるは、やはり暴落時の安定感。
「HYG・JNKでは暴落時のリスクヘッジにはなりません・・・
ちなみに、信用度が高い投資適格債のみで構成される【AGG、BND】のチャートは以下の通りです。

安定感があるのが分かりますよね。
経費率が高い
経費率(運用コスト)は0.4%以上と高いです。
長期投資ならこのコストは大きな影響になりますよね。
VTI(全米株式)、VOO(S&P500)なら経費率は0.03%と低コストで運用可能です(‘◇’)ゞ
HYG、JNKの活用方法

個人的にはジャンク債(ハイイールド債)は投資非推奨です
なぜなら、債権ETFに求められるリスクヘッジにならないため。
債権ETFを買うならやはり「AGG」、「BND」をおすすめします。
但し、こんなジャンク債も活用価値が有ります。
活用方法としては
信用度が低い「ジャンク債」までもが上がり始めた時は、相場のピークと考える方法。
投資の神様ウォーレン・バフェット氏の格言で以下の言葉があります。
株は単純である。みんなが恐怖におののいている時に買い、陶酔状態の時に恐怖を覚えて売ればいい
つまりは、ジャンク債までもが大きく高騰した際は相場全体が高値圏(陶酔状態)にある。
恐怖を覚えリスク資産の一部を売却する。
こんな風に活用してみはいかがでしょう。
HYG、JNK比較まとめ
本記事ではHYG、JNKについて比較をさせて頂きました。
まとめると以下の通り
- 投資格付け構成比はBB以下メイン
- 配当利回り5%以上
- 分散性1,100社以上
- 騰落率はHYGが優秀
デメリット3点
- 株式と比べてパフォーマンスが悪い
- 景気後退時は真っ先に売られる
- 経費率が高い
以上、HYG、JNKジャンク債徹底比較でした(‘◇’)ゞ
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