本記事では、「株雑誌は当たるのか?」をテーマに過去掲載された株価予測を検証していきます。
株の情報収集として、株雑誌の活用は有効です。
「増配が期待できる銘柄」、「上昇が期待できる株」など一覧で掲載された銘柄から投資対象を選ぶ方も少なくありません。
但し、株雑誌を毎月購入しているも、予測結果を検証する方は少数と言えるでしょう。
このため、過去の事例を元に「株雑誌は当たるのか?」を検証していきます。
【記事の注意点】
今回の検証は「2020年2月」アナリスト日経平均予測を元に検証。
コロナショック直前と市況がパニックになった重要局面。
あくまで、ピンポイントでの検証である点は注意しよう。
「株雑誌は当たるのか?」ダイヤモンドZAIの予測を検証
「人気株500銘柄」など多数の銘柄が紹介されているため、新たな投資対象を選ぶ上で参考になる雑誌と言えるでしょう。
また、アナリストによる今後の株価動向予測も貴重な情報源です。
但し、「相場の未来を当てる」という行為は極めて困難な事象であり、情報の取扱いには注意が必要。
このため、本記事の結論から解説すると
株雑誌の予測を鵜呑みにして投資を行うのは危険。
アナリストの予測は外れることもあるため、情報は参考として扱い最終判断は投資家自身で行う必要がある。
それでは、上記を踏まえて過去の予測を検証していきましょう。
【検証】ダイヤモンドZAI日経平均予測

2020年2月に発売されたダイヤモンドZAI予測から抜粋。
予測対象期間:「2020年2月21日~3月19日」日経平均の株価を予測
2020年2月トピックス
- 新型コロナウイルスが発見される
- クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」でのクラスター発生
- 各種イベントの開催をめぐり報道
ウイルスの影響で先行き不透明なニュースが連日報道されていた時期です。
多くの投資家が株価の行方に不安を感じていたと言えるでしょう。
こんな重要局面でのアナリスト日経平均予測は以下の通り

高値予測 | 安値予想 | |
アナリストA | 24,000円 | 22,500円 |
アナリストB | 23,000円 | 22,000円 |
アナリストC | 23,800円 | 22,500円 |
アナリストD | 23,800円 | 22,500円 |
それでは早速結果を見ていきましょう。
ダイヤモンドZAI予測結果
「2020年2月21日~3月19日」日経平均株価は以下の通りです。

高値 | 安値 | |
日経平均株価 | 23,558円 (2/21) |
16,358円円 (3/19) |
この点を踏まえると、「株雑誌は当たらない事もある」という結果になりました。
但し、コロナショックは歴史的に見ても極めて大きな暴落です。
未知のウイルスという事で、アナリストだけでなく多くの投資家がここまでの株価下落は予想できずにいました。
本記事はダイヤモンドZAIの予測を否定するものではありません。
投資雑誌は以下3点について気を付けておきましょう。
- 株雑誌の予測は外れる場合がある
- アナリスト予測を信用し過ぎない
- 株雑誌を鵜呑みにして投資をするのは危険
結論、投資の未来は誰にも分かりません。
株雑誌は1つの情報源として、参考程度に取り扱うことが重要です。
続いて、株雑誌の正しい活用方法を解説します。
「株雑誌」活用するべき3つのポイント

株雑誌の活用方法は以下の通りです。
- 新しい銘柄調査に活用する
- 今後拡大するセクター予測を確認
- 投資方針を勉強する
順番に解説します。
ポイント①新しい銘柄調査に活用する
株雑誌を参考に新しい銘柄調査を行ってみましょう。
時価総額が小さい企業の中に「隠れた割安株」が眠っているという場合も少なくありません。
株雑誌特集では「配当維持」、「利益率」など様々な切り口で企業を紹介。
「新しい投資先を知る」という点で株雑誌は活用価値があります。
但し、おすすめされた株を何も考えず購入するのは辞めましょう。
ポイント②今後拡大するセクター予測を確認
今後拡大するセクター予測にも株雑誌は活用できます。
具体的には以下の通り
事象 | 拡大内容 |
外出自粛① | 通販、宅配事業の拡大 |
外出自粛② | 自宅を快適にする白物家電 |
外出自粛③ | 自宅で出来る娯楽としてゲーム機 |
在宅勤務の普及 | オンラインによる会議、授業の拡大 |
感染対策 | マスクや消毒液などの関連企業 |
など、今後想定される影響から拡大するセクターを予測。
過去の株雑誌でも上記を予測したアナリストが存在します。
すべて業績拡大を予想することは不可能ですが、考え方を学ぶ意味で活用価値があると言えるでしょう。
ポイント③投資方針を勉強する
株雑誌から、他の投資家の投資方針も勉強してみましょう。
日頃、日本株のみ取引をしている方であれば「米国株特集」もチェックしてみる事をおすすめします。
また、投資信託と高配当株のポートフォリオ比率もチェックすることができます。
成功している投資家のインタビュー記事もあるため、「自身とは何が違うのか?」を学ぶことが可能です。
株雑誌を見た後に取るべき3つの行動

株雑誌を見た後は以下3つの行動を取るようにしましょう。
- 銘柄分析を行う
- 気になるセクターを調査する
- 学んだ投資法を試してみる
順番に解説します。
①銘柄分析を行う
株雑誌から気になる銘柄を見つけたら、実際に銘柄分析を行ってみましょう。
(参考)分析項目
株価 | 長期的な株価推移 |
---|---|
時価総額 | 発行済み株式数×株価 |
PER | 株価÷1株当たり利益(目安は15~25倍) |
ROE | 純利益÷株主資本×100(8~10%を超えると優良企業) |
自己資本比率 | 自己資本÷資産(目安は30%以上あれば安全) |
配当利回り | 配当金÷株価 |
など、各種指標を元に投資判断を行う事が大切です。
ポイントは短期ではなく「長期的な企業業績推移」のチェックをおすすめします。
バフェットコードより引用
無料で使えるスクリーニングツールが多数あるため、以下記事からあなたに合ったツールを見つけてみましょう。

②気になるセクターを調査する
今後伸びる見込みがあるセクターを見つけたら実際に調査しましょう。
セクター分析は「株マップ.com」がおすすめです。
(無料かつ登録不要で利用可能)
「株マップ」にある株式トレンドマップを使用することで、過去のセクター別の動向がチェックできます。

10年間など長期推移も見れるため、今後のセクター動向予測に活用可能です。
株マップは以下記事で詳しく解説しています。

③学んだ投資方法を試してみる
株雑誌で学んだ投資方法を実際に試してみましょう。
株たすの特徴は以下の通り
- 本物の株価を使用しリアルなデモ体験
- 取引銘柄は3,600以上
- 漫画で株式投資が学べる
3,600以上の銘柄から投資対象を選択する事ができます。
株価も本物のデータを活用しているため、本番同様の値動きを体験する事が可能。

また、クイックモードが用意されており移動平均線を活用した短期トレードの練習にも最適です。

企業分析を行った銘柄を、お試し購入しトレードの勝率をチェックするのも有効と言えるでしょう。
ダウンロードは以下からどうぞ(無料アプリ)
株たすについては以下記事で詳しく解説しています。

【重要】株雑誌を読む場合「読み放題サービス」を活用しよう
株雑誌をお得に読む方法として「雑誌読み放題サービス」の活用も検討してみましょう。
株雑誌の購入金額
雑誌名 | 価格 |
日経マネー | 750円 |
ダイヤモンドZAI | 750円 |
週刊ダイヤモンド | 730円 |
週刊東洋経済 | 730円 |
週刊エコノミスト | 700円 |
日経トレンディ | 690円 |
毎月複数の雑誌を購入するとまとまった支出となる点は課題です。
一方、読み放題サービスを活用することで少額から多数の雑誌を読める点が強みと言えるでしょう。
利用料は「月額418円(税込)」で1,000種類の雑誌に対応しています。
楽天マガジンで読む事ができる雑誌一覧
- 週刊東洋経済
- 週刊ダイヤモンド
- 週刊エコノミスト
- 日経マネー
- 日経トレンディ
- Forbes

主要株雑誌を網羅しています。
但し、読み放題サービスのデメリットとして、「電子書籍は読みづらい・・・」という方も少なくありません。
31日間であれば無料で試す事ができるため、まずは使用感を気軽にチェックしてみましょう。
もっと詳しく楽天マガジンについて知りたい方は以下で解説しています。

「株雑誌は当たるのか?」まとめ
本記事では「株雑誌は当たるのか?」をテーマに解説をしました。
記事のポイントは以下の通り
- 株雑誌の予測は外れる場合がある
- アナリスト予測を信用し過ぎない
- 株雑誌を鵜呑みにして投資をするのは危険
相場の未来は常に不確実であり、絶対当たる雑誌は存在しません。
このため、株雑誌の予測を鵜呑みにして投資を行うのは危険です。
一方、情報収集という点で株雑誌は活用価値あります。
このため、「楽天マガジン」など読み放題サービスを上手く活用して新たな投資銘柄を見つけてみてはいかがでしょう。
以上、「株雑誌は当たるのか」まとめでした。
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